ゴルフのアドレスで理想とされているのが「5:5」の体重配分です。
一方、ドライバーの時は左右「4:6」で右足体重が良いとも言われます。
今回は、この問題を簡単に解説します
理想の左右の重心配分とは
基本は全て「5:5」でOK
スイングの基本は「ターン」です。
しかし、多くのアマチュアは「ターン」ではなく「スウェー」をしてしまっています。
スウェーは本来不必要な動きですから、これが起きるとスイングのどこかで「帳尻合わせ」が必要になり、アーリーリリースや伸び上がりなどを誘発します。
なので、不必要なスウェーを起こさないように、アドレス時点では重心を「5:5」にするのが良いのです。
これは、ドライバーもアイアンも同じです。
でも、ドライバーは右足に体重を乗せた方が良いって聞くけど?
それについては、下で説明していくよ!
ドライバーは少し工夫すれば良いだけ
こちらは、ジャスティン・トーマス選手のアドレスです。
via https://www.youtube.com/watch?v=Shk6obgJMsE
- 左右の赤線は足の外側
- 赤い点線は両腰の位置
- 黄色の点線は体の中心
を指しています。
そして、注目は頭の位置なのですが、飛球線後方側にあります。
(これは、構えるときに必ず左手より右手が下に来るので、上半身の軸が傾くためです。ドライバーで最も顕著になります)
自然に構えるとこのようになりますが、このとき何が起きているのか。
普通にアドレスすれば、体重の配分は「5:5」になります。
模式図で表すと、こんなイメージです。
ここから上半身を傾けて頭を右に動かすと……
当たり前ですが、右が重くなります。
しかしここで重要なのは、これは別に
- 「右側に体重を乗せてやろう」とか
- 「左と右を4:6にしてやろう」とか
そういうことは考えていない、ということです。
あくまで頭が右に動いた分、勝手にバランスが変わっただけ、ということだね
人にもよるけど、イメージとしては5:5の「感覚」と言って良いと思うよ
重要なのは「安定してバランスよく立とうとすること」です。
自分で体重配分を考える必要はありません。
よくあるアドレスの間違い
「5:5の感覚」でバランスよく立つことが重要だと分かれば、よくある次のような間違いはしなくなります。
右足体重をやりすぎ
最も多い間違いがこれです。
私自身、ここを間違えていたためにドライバーがものすごく苦手な時期がありました。
ローリー・マキロイ
via https://www.youtube.com/watch?v=zfRJ-GqM-aw
ドライバーと言えば、やはりこの上半身の傾きが特徴ですが、このイメージが強すぎると、アドレス時点で右重心になりすぎます。
軸が必要以上に傾くと、フェースが開く上にあおり打ちになりますから、当然打球はスライスしやすくなります。
是非一度、自分のアドレスを「あらためて」確認してみてください
そこで、どう考えても「5:5」の感覚を超えて「右足に乗ってるな」と思うようであれば、
- 軸が傾きすぎているか
- 無理に右足体重にしようとしすぎている
ということになります。
左右均等を目指しすぎ
こちらは、少し上級なエラーになります。
「5:5」の感覚を重視しすぎると陥りやすいのが、左右均等を目指しすぎてしまうというワナです。
先ほども言いましたが、本来は左手より右手が下に来るため、上半身の軸は傾くのが自然なのですが、「左右均等」を狙いすぎるとこうなります。
このケースでは、その分右肩が前に出てしまっているので、いわゆる「突っ込んだ」打ち方になり、引っかけなどを誘発します。
(ライトが右肩に多く当たって、左肩は暗くなってるのが分かりますね)
これは絶対ダメなの?
絶対ダメではないけど、自分で意識的にやっているかがポイントだね
世の中には、上半身を傾けて構えるのがどうにも気持ち悪い人もいます。
そういう人は右肩の突っ込みを計算に入れてスイングを作ることもできますが、これらの事実を自分でしっかりと把握しておく必要があります。
- ドライバーもアイアンも「5:5の感覚」でOK
- ただし、ドライバーは「傾き」の分、勝手にバランスが変わる
- どうしても合わない人は妥協点を探ることも
おまけ:むしろ左足に体重がかかると主張する人も
ゴルフ界隈には「頭を右に傾けると、バランスを取るために左腰が上がるから、むしろ左足体重になる」と主張する人もいます。
例えば、こういう構え方のことです(補助線はイメージ)。
ザンダーシャウフェレ
これに関しては、
人による(あと構え方による)
としか言えません。
このように左腰を上げる構えは、バンプスイングと相性が良いですが、ピボットターンとは相性×です。
さらに、バンプスイングの代表格であるマキロイはこのアドレスを採用していません。
先ほどの画像をもう一度引っ張ってきます↓
ご覧の通り、どちらかと言えば「むしろ右に乗ってる」ように見えます。
なので、あまり「右だ左だ」という議論は無駄なのです。
「5:5」を意識しながら、頭が右に傾く分を自然に吸収していけば良いのです。
今回は以上!
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