最近、ドライバーがしっくりこないんです
ドライバーは他のクラブと違うところが多くて難しいからね
よく分かるよ!
ゴルフのショットはどれも高い技術を要求されますが、中でもとりわけ難しいのが、やはりドライバー。
一度悩むと、どこまでも迷い込んでしまう恐ろしさを持っています。
ちなみに、どの段階でしっくり来ないと感じるの?
切り返し? ダウンスイング? インパクト?
いや、構えた時点ですでに……
なるほど、それはアドレス自体に問題がある可能性が高いね
人間の感覚とはバカにならないもので、違和感を覚えたところに問題が潜んでいることも多々あります。
この記事では、正しいドライバーのセットアップについて見ていきたいと思います。
正しいドライバーのボール位置
先に答えを書いてしまうと、ドライバーのボール位置というのは
次の3つの中からどれかを選んでください
というのが正解になります。
- スイングの最下点
- 最下点の手前
- 最下点の奥
まずは、この中からどれかを選んでください。
どれでも構いません。
どれでも正しく打つことができます。
しかし、多くの人はこの考え方をしていません
「左かかとの前」というフレーズがひとり歩きし、そこを中心に少し左右に動かす人が多い印象です。
なので、まずこの考え方のどこが良くないかという話をしたいと思います。
さっさと「3つのボール位置」の話を知りたい方は、こちらからどうぞ
「とりあえず左かかとの前」だけは【絶対NG】
NKさん、早速ボクのアドレス見てください!
じゃあ、ボールを左かかとの前に置いて……
うん、良いね(ニコニコ)
……?
典型的なアマチュアゴルフ犬だね(ニコニコ)
ひぃぃいい~
よく「基本」とされている左足かかとの前というボール位置。
実は3つの問題点をはらんでいます。
【左かかと前】がオススメできない3つの理由
- スタンスの広さによって場所が変わってしまう
- アッパーブローで打つのかダウンブローで打つのか曖昧
- 他のショットとの繋がりがない
それぞれ簡単に説明しますね!
NG理由① スタンスの広さによって場所が変わってしまう
同じ「左かかとの前」でも、スタンスが変われば、ボール位置もこれだけ変わってしまいます。
アドバイスをくれた人とあなたの「左かかと前」が同じ場所を指しているとは限らない、ということです。
スタンス幅の違いによって、次のようなミスが生まれてしまいます。
- スタンスが広い場合は、スウェーしてしまう
- スタンスが狭い場合は、スイングが詰まってしまう
NG理由② アッパーで打つのかダウンで打つのか曖昧
確かにドライバーは、アッパーブローでもダウンブローでも打つことができます。
しかし「左かかとの前」というだけでは、どっちでどう打てばいいのかが分かりません。
「最下点の前で打つ or 後で打つ」という明確な意識が必要なわけですね
それによってふさわしいボールの位置があるんだ
広めのスタンスなのにダウンスイングで打とうすれば、当然バランスは悪いよね
NG理由③ 他のショットとの繋がりがない
サンドウェッジ(SW)から3番ウッド(3W)まで、段階を追ってボール位置を動かしてきたとします。
なのにドライバーだけ別の理論でポジションを決めるのは、もったいないですよね?
それは確かに……
でも、ドライバーの「左かかと前」というのを基準にして、他のクラブのボール位置も決めれば、きれいな流れはできますよね?
確かにそれなら問題ないよ
ただ、ドライバーのボール位置が間違ってたら、他のすべてのクラブも間違ってることになっちゃうけど。笑
う……
ということで、「とにかく左足かかと前」という発想からは卒業しましょう!
もちろん結果的にかかと付近に来ることはよくありますが、これは結果論。
しっかり考え、論理的にボール位置を決める過程が大切です。
ちなみに、ドライバー以外も含めたボール位置やスタンス幅についてなら、この記事がオススメです。
ボール位置は主に3つ
あらためてですが、ドライバーのボール位置は下の3つのどれかです。
- スイングの最下点
- 最下点の手前
- 最下点の奥
人によっては、こういう人もいるかもしれません。
- 「え、ドライバーといえばアッパーブローだから、最下点の奥でしょ?」
- 「プロ平均はダウンブローっていうデータがあるから、最下点の手前でしょ?」
しかし、これは別にどれでも良いのです。
一流のプロ選手でもダウン・アッパー両方います
なので、あなたの好きなボールポジションを選んでください。
以上、終了!
と行きたいところですが、これだけでは決められないと思うので、それぞれのメリットデメリットを見ていきたいと思います
(なんか、変なのがいたな……)
ボール位置ごとのメリットデメリット
メリット | デメリット | |
最下点の手前 (ダウンブロー) | ドライバーとアイアンのスイングを同じにできる | 飛距離が出ない |
最下点の奥 (アッパーブロー) | 飛距離が出る | ドライバーとアイアンでスイングを2つ作る必要がある |
一覧表は上の通りです。
スイングの最下点にボールを置く場合(レベルブローの場合)は、ダウンとアッパーの良いとこ取りになります。
下は補足です
ダウンブローの良し悪し
最下点より手前にボールを置いて、ダウンブローで打つことのメリットは、
「スイングを1つにできる」
ということに尽きます。
ゴルフ界には「ドライバーとアイアンは同じスイング」と考える流派と「ドライバーとアイアンは別のスイング」と考える流派の二大派閥が存在します。笑
なので、最下点より手前のボール位置は「全てのクラブで同じスイングをしたい人」あるいは「スイングをできるだけシンプルに考えたい人(時)」にオススメです。
打球方向なども、基本的には安定するでしょう。
一方、デメリットとしては飛距離が犠牲になることが挙げられます。
実際、どれくらい変わるんですかね?
一般アマのスイングスピードの場合、アッパーとダウンで20ヤード以上変わってくるという研究結果もあるんだ(出典:トラックマン)
20ヤードは大きいですね!
アッパーブローの良し悪し
アッパースイングで打つことのメリットデメリットは、先ほどの逆となります。
(上手く打てば)飛距離を得られる代わりに、ドライバー用とアイアン用にスイングを2つ作る必要がある、ということです。
これは人によるので何とも言えませんが、
- 練習せずとも打てる人
- しっかり練習すれば打てる人
- いくら練習しても打てない人
など様々です。
自分がどのタイプかをしっかり見極めて、ボール位置(ダウン or アッパー)を選択するのが大切です。
オススメのボール位置
さて、ここまでボール位置ごとの特徴(メリットデメリット)について見てきました。
ここで気になるのが、
結局、どこに置くのが良いんですか?
ということです。
別に「個人の好きずき」で良いんですが、それでもあえてお答えすると、
スイングの最下点ピンポイントに置いてください
ということになります。
なぜ最下点がオススメできるのか、実はこれだけのメリットがあります。
- アイアンと打ち方が近いので違和感がない
- 3Wより少しだけ奥側に来るので、ボール位置の流れ的にも自然
- 飛距離のロスも少ない
- ボール位置を変えようと思ったとき、ダウン側にもアッパー側にも動かしやすい
問題は最下点をどう見つけるか、ということになりますが、基本的には「左肩~左脇」の下に来ます。
アイアンのときに自分がどれだけ先のターフを取れるのか、などから判断すれば良いでしょう。
(※注意:「左かかとの前」は×です。スタンスを広げたり開いたりするだけで、位置が簡単に変わってしまうからです)
ローリーマキロイは左肩の下あたりが最下点(ショートアイアン)
via https://www.youtube.com/watch?v=ndAFjvjExZE&t=71s
より正確に知りたい人は、スマホなどのスローカメラで自分のショットを撮影することを強くオススメします
最下点からどれだけ離して置けるか
ということで、当サイトでは基本的に最下点にボールを置くことをオススメしています。
しかし、「飛距離が欲しいからどうしてもアッパーブローで打ちたい」「安定感が欲しいからダウンブローで打ちたい」という人もいると思います。
なのでこの項目では、そういった方に向けて「どれだけ最下点から離すことができるか」という話をしていきます
※それよりも早くティーアップの高さが知りたい!
……という方は、次の章まで飛ばしていただいて大丈夫です(リンクはこちら)
まずは、ダウンブローで打ちたい方向け。
「どれだけ最下点の手前に置けるか」を考えますが、これはとても簡単です。
基本的に3Wより手前側には置くべきではないので、そこまでしか置けません。
多くの場合、3Wは最下点からボール半個(2センチ)程度手前に置くので、そこがドライバーのボール位置の限度です。
画像はタイガーウッズの3番ウッド
ボール位置は最下点の半個手前
ドライバーはこの位置が限度
via https://www.youtube.com/watch?v=KK5P3F6Zwpc
問題は、アッパーブローで打ちたい人は「どれだけ奥側に置けるか」という方です。
理論上は、ルール適合の4インチ(10センチ)のティーの高さまでは奥側に置けます。
via http://perfectgolfswingreview.net/straight.htm
いや……さすがにこれは無理なんじゃ……?
と、思うかい?
そんなあなたは、こちらのドラコン動画をご覧ください。
メンドくさい人のために、1分21秒と2分55秒の静止画を切り取ります。
左足よりもはるかに飛球線側にあるのが、分かると思います。
ドラコンも使用ティーの長さ制限は同じなので、我々もこのボールポジションでプレーすることは可能です。
しかし次の2つの理由で、このボールポジションはオススメしません
- フェースをスクエア(真っすぐ)に戻しにくい
- ボールのコンタクトが難しい
つまり、安定感が大幅に欠けてしまうということです。
そもそも、見るからに難しそうです。笑
なので現実問題としては「最下点からボール2個分左」くらいが、せいぜいのMAXです。
この後の「正しいティーアップの高さ」で詳しく見ますが、ボール2個分(10センチ弱)あれば、強めのアッパースイングにも十分対応可能です。
- 最下点の手前側は3Wと同じところ(通常2センチ手前くらい)
- 最下点の奥側はボール2個分(10センチ弱)
正しいティーアップの高さ
さて、ここからは「ティーアップの高さ」について考えていきたいと思います
ボール位置とティーの高さはどうしても分けられないから、同じ記事にさせていただきました!(長くなっちゃうけど)
それほど重要ということなんですね……(ごくり)
他の13本のクラブと違い、ドライバーは基本的に「ティーアップして打つクラブ」です。
プロ選手を見ても、ティーの高さは千差万別。
高い選手もいれば低い選手もいます。
その中で、まずはおすすめのティーの高さからご紹介します
オススメのティーアップの高さは3センチ
特にドライバーに悩んでいる人にとって、基本的にティーアップは低い方が好ましいです。
高いティーアップ、高すぎるティーアップというのは、それだけで他のクラブとの違いが大きくなるので、オススメできません。
しかも最下点前後で打つ場合、ティーの高さは3センチもあれば十分です
まずは、下の画像をご覧ください。
フェース面が5センチのドライバーで構えたときの模式図です。
ボールの中心とドライバーの芯の高さを揃えると、ドライバーと地面の距離が2.5センチとなります(つまりダフるまで2.5センチ)。
2.5センチも下を振ると、残念ながら完全にテンプラですので、これだけバッファ(許容範囲)があれば十分です。
2.5センチというのは、指で作ってもらえれば分かりますが、とてもわずかな隙間です。
ドライバーのティーは、たったそれだけ浮いていれば良いのです。
一流女子プロも、ティーアップの高さは3センチ前後が多い【女子プロ実例】
via https://style.golfdigest.co.jp/beta-pin/play-lesson/article/56312/1/
プロゴルファーのティーの高さというのは、なかなか知る方法がないのですが、GDOの良い記事がありますので、そこのデータを元に考えたいと思います。
参考記事『女子プロ検証から見えた! BESTなティアップの高さは?』
- 2.6cm 申ジエ
- 2.8cm 金ナリ
- 3.2cm アンソンジュ
- 3.3cm キムハヌル
- 3.3cm 成田美寿々
- 4.3cm 北田瑠衣
- 4.6cm 藤本麻子
- 4.7cm 原江里菜
(低い順)
ということで、結果の出ている韓国勢と成田美寿々選手は見事に3センチ前後でした。
すごい!
ティーアップ2.6センチでもドライバーを打てるんですね
そこまで攻めて低くする必要はないけど、参考にはなるよね!
もちろん、高いティーアップで結果を出しているプロもいますので、必ず低くないとダメということはありません。
大切なのは「ティーの高さは、別にこれくらい低くても良い」ということです。
恐らく彼女たちは、より難しいディープフェースの(フェース面が長い)ドライバーを使っているはずですが、それでもティーアップは3センチ前後でOKなのです。
是非、ご自分のティーの高さを一度測ってみてください!
おまけ:「ヘッドからボール半分」のワナ
ティーアップのときによく聞く「ヘッドからボール半分」という言葉ですが、この言葉をそのまま受け取ってはいけません。
一概に「ヘッドから半分」と言っても、
- 上から見る or 横から見る
- クラブの構え方
- フェースの長さ
など、条件によって様々変わります。
現にプロたちも色々な表現をしていて、実際の数字と比較して矛盾しているものも多いです。
- アンソンジュ(ティー3.2cm)
「1cmくらい出るように」 - 申ジエ(ティー2.6cm)
「ヘッドからボールが1/3(1.5cm)出るくらい」 - 金ナリ(ティー2.8cm)
「ヘッドの頭よりボール半分(2cm)出るくらい」 - キムハヌル(ティー3.3cm)
「ヘッドからボールが半分(2cm)出るくらい」 - 成田美寿々(ティー3.3cm)
「ティーを高く」
ティーの高さを上下に変えるとどうなるか(上級者向け)
ということで、ドライバーのティーの高さは3センチということで、これが一旦の結論になります。
しかし、
せっかくなので、もっと色んなパターンも知りたいです
という上級者向けに、高いティー、低いティーについても考えてみたいと思います。
検討するのは、以下の内容です。
- どこまで高くティーアップできるか
- どこまで低くティーアップできるか
- ティーの高さを変えると何が変わる?
どこまで高くティーアップできるか
これはとてもシンプルです。
ティーの長さのルール上限が4インチ(約10センチ)なので、そこまでは高くティーアップできます。
(ちなみに、置くタイプのティーなら、10センチ丸々使えます)
どこまで低くティーアップできるか
当たり前の話で恐縮ですが、基本的にフェースの芯よりも低くボールをセットすることはできません。
(厳密にはダウンブローなら打てなくはないですが、ここまで極端だとメリットがありません)
フェースが5センチ幅の場合、あくまで「理論上は」ですが、ティーアップが5ミリのとき、フェースの芯とボールの中心が同じ高さになります。
これが、低いティーアップの限界(理論上)です。
(やる人はいないと思いますが、実際にこれで打つと当然ダフリますので、ご注意ください。笑)
ティーの高さを変えると何が変わる?
語弊を恐れず言いますが、ティーの高さを変えたときに変わるものは「気分」だけです
!?
ティーの高さを変えたとき、変わるのは実は「気分」だけ。笑
ここからは少し上級者向けなので、必要ない人は「アッパーブローで打つのに必要なティーの高さとは」まで読み飛ばしてもらって大丈夫です!
ティーの高さを変えると何が変わるのか。
よく言われるのが、
- ティーを高くすると出球も高くなる
- ティーを低くすると出球も低くなる
ということですが、これに関しては語弊を恐れず言えば、関係ありません。
え、ティーを高くすると高い球が出るって習ったんですが……?
弾道に影響を与えるのは、ドライバーそのものの要素(重心位置やロフト角など)を除くと、
- 入射角
- ミートポイント(フェースの上下どこで打つか)
の2つです。
しかし、ティーを高くしても低くしても、この2つに直接的に影響はありません
では確実に変わるものは何かというと……ライ角です。
雑コラすみません
厳密には以下のどれか、
- ライ角
- 手と体の間隔(ハンドアップ&ハンドダウンの度合)
- 膝の伸ばし具合
なのですが、ほとんどの場合ライ角で調整します。
つまり、
ティーの高さを変えると、ドライバーのライ角が変わる
というのが、ひとまずの事実です。
それでライ角が変わると、何が変わるんですか?
それこそがこの問題の本質だよ
「ライ角が変わるとフェース面の向きが変わる」というのは聞いたことがあるかもしれません。
↓こういうやつです。
- アップライト(トゥが浮いている状態)だと左に
- フラット(ヒールが浮いている状態)だと右に
フェースが向いていることが分かると思います。
つまりティーを高くする場合を考えると、トゥが浮くので、ほぼ確実にアップライトになります。
しかし問題は、実はドライバーのライ角は弾道にあまり影響を与えないという事実です。
え、そうなんですか?
諸条件は省きますが、
仮にライ角が5°ずれていても、
230ヤード先でせいぜい2ヤードの誤差にしかならない
とのことです(出典はこちら)。
また、他のサイトでもドライバーのライ角はつかまりにほとんど影響しないとあったりしますし、私の経験上もそのように感じます。
なんと、ドライバーのライ角はそこまで大きな影響力を持ってなかったんですね
ここで話が戻るよ
つまり「結局、ティーを高くすると何が変わるの?」という話だね
語弊を恐れずに言いますが、ティーを高くして変わるのは「イメージだけ」です。
- アッパーに入れやすいイメージ
- アップライトでつかまるイメージ
また逆に、悪いイメージを抱く人もいると思います。
- ボールが中途半端に浮いてて、コンタクトできなさそうなイメージ
- スイングがフラットになって、右へあおりそうなイメージ
ティーを低くした場合は、この逆です。
- アイアンと同じように打っていけるイメージ
- 引っかけることはないようなイメージ
- アッパーには打てなさそうなイメージ
- スライスしそうなイメージ
「イメージだけの話なら大して影響ないや」と思われるかもしれませんが、ゴルフはメンタルスポーツ、これが地味に大切です。
特にアマチュアの場合、機能的・物理的な話よりよほど影響力が大きいです
ティーの高さを変えたとき、変わるのはイメージ(気分)だけ
(ただしイメージは大事)
アッパーブローで打つには高いティーアップが必要?
さて、ここまでの話をまとめます。
- ティーは高くても低くても、実は弾道はそんなに変わらない
- ならば、打ちやすい3センチ程度のティーアップがオススメ
長々語ってきたわりに、意外と短くまとまるね
(言い方……)
さて。
実は、今までは「レベルブローでボールを捉える」ことを前提に話を進めてきました。
(気付いてましたかね?)
もしかしたら、ここでこんな疑問が湧くかもしれません。
じゃあ、アッパーで打ちたいときは、もっと高いティーアップが必要なんじゃないですか?
……結論から言うと、要りません。笑
要るとしても、「1~2ミリ程度で十分」です。
「1~2センチ」じゃなくてミリ!?
そもそも、女子プロはほとんどがアッパーブローで打っていますが、先ほど見た通り、そのティーアップの多くは3センチ前後……
という事実が全てです
一応、以下で「アッパーブローに、高いティーアップは要らない」ことの検証をします。
噛みくだいて話しますが、少し難しくなってしまうので、飛ばしてもらっても大丈夫です(飛ばす方はこちらをクリック!)
仮に、+5.7°の超アッパーブローで打つものとします。
(ちなみに+5.7という数字は、ツアープロの中でもあまりいないくらい最大限にアッパーな部類で、ドラコン選手に近いくらいの数字です)
この場合、1センチ進むごとに1ミリ上がる軌道なので、最下点からボール2個分(約8.5センチ)ボールを奥側に置く場合、+8.5ミリの高さが必要ということになります。
しかし、これはあくまで下の図のように「ずっと+5.7°で動いた場合」です。
実際は、最下点(=0°)から5.7°まで二次関数で徐々に増えていっているわけなので、本当の挙動としては「8.5センチで8.5ミリ」の半分以下で済みます。
二次関数??
何言ってるかサッパリ……
要は「思ってるより緩やかな軌道だよ」ということかな?
大事なことだけまとめるよ!
- +5.7°というMAXアッパーでも数ミリ(4ミリ以下)でOK
- +1~3°の通常のアッパーブローなら、1~2ミリ程度でOK
- これは、もはや誤差の範疇
- 皆さん、毎回数ミリの狂いもなくティーアップしてますか?
- 僕はしていません。笑
つまり、アッパースイングで打つ場合も、高いティーアップは要りません。
しかし、プロも含めたほとんどの人は「高く打つなら高いティーアップ」と信じ込んでいます。
それでも、プロならうまく打てます。
しかし、多くのアマチュアはイメージと実際が伴わず、必要以上に高いティーに苦しんでしまうことになるのです。
そもそも「+5.7°」という超絶アッパーでも、これくらいの角度しかないのです
あなたが「アッパースイング」で打つとき、この角度以上の【かち上げ】を無意識にでも想像してしまえば、残念ながらドライバーが正しく打てるわけがありません。
うっ……
厳しいけど、ごもっとも
ドライバーの【ボール位置】【ティーアップの高さ】まとめ
かなり内容充実のヘビーな記事になりましたが、要点はとてもシンプルです。
- ボール位置は、まずはスイング最下点がオススメ
(最下点は個人差ありますが、左脇~左肩の下あたり) - ティーの高さは3センチがオススメ
- 多少アッパーに打つ場合も3センチで大丈夫
これだけ分かっていれば、多少なりともドライバーに対する悩みが改善されるはずです。
人によっては一気に解決するかも……。
ぜひお試しください!
ドライバーのスタンス幅について
スタンス幅については別記事にまとめてあります。
合わせてご確認ください。