スライスが止まらぬ……
ボクは最近フックも出るからドライバーが怖くて……
というアマチュアゴルファーの方は多いと思います。
様々なレッスン書などを読んでも、なかなか治らないという手強さですが、この記事では根本的な解決策を提示したいと思います。
プッシュと引っ掛けについては以下の記事をどうぞ。
スライスについて
スライスが発生する理由
スライスを克服するには「なぜスライスが発生するのか」という原理から把握する必要があります。
よく言われるのは
- 「フェースが開いているとスライスする」
- 「アウトサイドインでカット軌道に打つとスライスする」
というようなものです。
しかしこれらは、ベテランゴルファーが「長年の経験と勘」で導き出したものに過ぎません。
事実ベースで確認するために、弾道解析で有名なトラックマンのサイトを見ると、答えが書いてあります。
フェードを打つ為にはアウトインのクラブパスが必要です(フェイスアングルに対して)。
トラックマン公式サイト『トラックマンユニバーシティ』より
少し分かりにくい表現ですが、要は、
「フェースの向きよりアウトサイドイン」
言い換えると
「スイング軌道より開いて当たる」
場合にスライスだということです。
これを図にするとこうなります。
全ての場所で「フェースの向きよりアウトサイドイン」=「スイング軌道より開いて当たる」になっています。
どちらで考えても良いのですが、個人的には「スイング軌道より開いて当たる」という考えの方が、分かりやすくて好きです
「スイング軌道にスクエア(真っすぐ)」というのは、このように表せますから、
これを基準にフェースを開いて打てばスライスになるからです。
さて、スイング軌道より開いて打てばスライスになるわけですが、先ほどの図に球筋を書き加えるとこんな感じです。
図を見れば分かるように、よく理想とされる「インサイドイン」のところで打っても大きくプッシュスライスになります。
それゆえ、必然的にカット軌道のところで打たなくてはいけません。
……ということで、お分かりだと思いますが、
カット軌道だからスライスになる
のではないのです。
スライスだから、カット軌道で打たざるを得ない
というのが正しい考え方なのです。
特にドライバーはボール位置が飛球線側にあることが多いので、なおさらカット軌道を誘発します。
なるほど、考え方が逆だったんだね
スライスの直し方
この図を見れば分かりますが、練習を重ねに重ねて、仮に「常にインサイドインで打てる」ようになっても、スライスは永久に治りません。
そう、先に治すべきは、フェースの向きなのです。
「フェースを開かず、常にスクエア」に保つ必要があります
この状態で打てれば「スイング軌道とフェースの向きが常に一致」しているので、どのタイミングで当たっても、ボールが曲がることはありません。
具体的に、どうすれば「スイング軌道とフェースの向きが常に一致」したスイングになるの?
実はメチャメチャ単純だよ
なんと、
デリバリーポジションで左手をボウ、右手をカップにして、あらかじめフェースをシャットにしておく
だけで、誰でもスクエアなインパクトが実現できるのです!
??????????
用語の説明は、それぞれ用語集のページが詳しいのですが、
(デリバリーポジション、ボウ、カップ、シャット)
簡単に説明すると、ハンドファーストでスクエアなインパクトを実現するためには、インパクトのときに「左手ボウ・右手カップ」という形になっていないといけません。
なので、どのみち「左ボウ・右カップ」にするなら、デリバリーポジション(インパクトのちょっと前のタイミング)で、あらかじめ同じ形にしておけばいいのです。
ジョンラームのデリバリーポジション
via https://www.youtube.com/watch?v=idChSwhlhik
ちなみに、ジョンラームはプロの中でも群を抜いて「左ボウ・右カップ」を作る選手なので例として持ってきましたが、ここまでハッキリと作れなくて大丈夫です。
「左ボウ・右カップ」はフェースをシャット(閉じている状態)にするということですから、スクエアなインパクトにスムーズに移行できます。
デリバリーポジションからインパクトまで手首を動かす必要が無いので、フェース面が非常に安定するのです。
フェースをシャットに使って、スクエアなインパクトを実現したイメージ
これをせずに、インパクト付近でフェースを急いで返す打ち方(昔はこれが主流だった)のことを「アームローテーション型のフェースターン」と言ったりしますが、今はあまり推奨されていません。
フェースを返すタイミングがズレたり間に合わなかったりするからです。
特に最近のドライバーは重心距離が長いので、一度開いたフェースは閉じにくく、スライスが出やすいとされています
赤線が重心距離
- スライスは「軌道より開く」と発生する
- デリバリーポジションで「左手ボウ&右手カップ」
- これでフェース面をスイング軌道と常に一致させる
これができるだけでOB級のスライスは、まず打たなくなります。
なおスライス幅は基本的に「スイング軌道から【どれくらい】開いているか」で決まります。
フックについて
フックが発生する理由
さて、フックが起きる原理は当然スライスの反対です。
つまり、
「フェースの向きよりインサイドアウト」
言い換えると
「スイング軌道より閉じて当たる」
という場合、球筋はフックになります。
しかし、スライスと違うのは「スイング軌道に対して常に閉じ続ける」というのは、アマチュアではほぼありません(一部上級者のドローヒッターのみです)。
安定したドローヒッターしかこれをできません
先ほど見た通り、スライスの場合は「常に開いている」というケースは一般アマにもよくあるのですが、
どこで打ってもスライスになる
フックの場合は、このスライスを嫌がってフェースを無理に返したときに起こることが大半です。
その意味で、スライスとフックは表裏一体です。
大きなフックが出る人は、以下のどれかが理由で過剰なフェースターンが起きています。
特に2と3は同時に発生しやすいので注意です。
ただし2と3の人は、場合によってはフックよりも「引っかけ」に悩んでいるかもしれません。
これは過剰なフェースターンまでは起きてないものの、ヘッドが先に行ってしまって(ハンドレイト)、インパクト位置がズレることにより発生します。
フックの直し方
ここまで見てきた通り、スライスとフックは表裏一体です。
まず、フェースコントロールが甘いとスライスが出ます。
それを嫌がって、フェースを無理に返すようになるとフックになります。
どうりで両方出るわけですね……
これを解決するには結局、
デリバリーポジションで左手をボウ、右手をカップにして、あらかじめフェースをシャットにしておく
ということを徹底するほかありません。
スライスとフックが表裏一体なら、当然治し方も同じというワケね
逆に言えば、治るときは両方同時に治るよ!
とにかく「フェースの向き」と「スイング軌道」の組み合わせで球筋は決まりますから、過剰なフェースの開閉というのは、安定したショットの大敵です。
ちなみに、プロが実際に「デリバリーポジションでどれくらいシャットにしているか」というと、
ブルックスケプカ
via https://www.youtube.com/watch?v=IjQtnRSeopc
アイアンでこれくらいです。
鏡の前でやってみると分かりますが、この角度を作るには「左手ボウ&右手カップ」を結構しっかりやる必要があります。
(ちなみにスイング動作中にやるのは、鏡の前でやるより何倍も難しいです!)
- フックは「軌道より閉じる」と発生する
- スライスと表裏一体なので、修正法は一緒
- デリバリーポジションで「左手ボウ&右手カップ」
- これでフェース面をスイング軌道と常に一致させる
今回は以上です。
スライスとフックはゴルファー永遠の課題ですが、だからこそ小手先の対処法や楽そうな情報に流されず、しっかり根本から直していきたいものです。
これが「ある程度」できるだけで、とんでもないOBというのは一気に減っていきます。
【おまけ:ギア効果について】
スライスとフックを決める要因は、実はもうひとつあります。
フェースのヒールで当たるかトゥで当たるかで、ボールに回転がかかるのです。
例えばトゥに当たった場合、
これは当たり負けしますので、(極端に表すと)次の矢印ような動きがヘッドに発生します。
ヘッドにこの動きが起きるということは、ボールには次のような力が働いています。
このように互いが逆方向に回転する現象のことを歯車に見立ててギア効果と言います。
トゥ側はフック回転がかかり↓
ヒール側はスライス回転がかかります↓
このままだとフックやスライスがかかりすぎてしまうように感じますが、ドライバーには「バルジ」と呼ばれるふくらみがあり、
図のように、まず外側に飛び出してからセンターに返ってくるような設計になっているので心配無用です。
なぜこんな小難しい話を?
それはね……
ここでお伝えしたかったのは、
「フェースの向き」や「スイング軌道」が正しくても、当たり所が悪ければ、思っていなかった回転がかかる可能性がある
ということです。
なるほど、スライスが出たからと言って「必ず開いてる」とは言えないわけか
スイングが狂っている感覚が無いのに曲がってしまう場合は、当たり所の確認をするといいよ!
プッシュと引っ掛けについては以下の記事をどうぞ。
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